「キツネファーム」は自然豊かな、山梨県甲府市の南東部・増坪町にあるサフラン畑です。

運営母体が製造業として培った管理・改善の視点で、新たな栽培管理方法を考案し、
山梨で「地域・自然・環境・人の役に立てる産業の創出」を目指して耕し始めました。

ファームの隣の土手には、キツネやタヌキ、
時には昇仙峡から川沿いを下って鹿もやってきたりと、
常に自然を身近に感じるロケーションの中、
サフランの黄色のイメージそのままに、明るく元気に栽培に取り組んでいます。

ファーム名は、畑の前にある、
地元の人々に古くから親しまれている「大小稲荷」という
お稲荷様のキツネにちなんでいます。

このお稲荷様のように、
多くの人々に長い間愛され、しっかり地元に根付いていけますように!
との思いをこめて、命名いたしました。
(ちなみに、ちょっと不思議な大小稲荷の大小は、
近くの川で度々起きていた洪水が治まるよう武田信玄が堤とともに祠を築き、
そこに納めた大小両刀に由来すると言い伝えられています。)


現在は、食の安心安全を第一に、化学肥料を一切使用せず
「JAS有機認定」や「ISO3632国際認証の品質基準最高レベル認定」を目標に、
更に質の高いサフランを栽培すべく耕作するとともに、
サフランをより身近に感じていただける情報の発信にも力を入れております。

また、スパイスとしての利用だけに留まらない新規用途の開発も進行中です。

歴史、人の輪、自然の循環…「繋ぐ」ことを大切にした夢のある農業で、
地元に新たな名産品を作り、その実りを還元してまいりたいと思っております。













キツネファームの運営母体 株式会社峰岸商会は、先代(私の父)が創業し、
今年、2017年に創業50周年を迎えた特殊鋼という素材を扱う会社です。

なぜ鋼材屋さんが農業を?とよく訊かれるのですが、
数年前に2つのきっかけが重なってスタートしました。


ひとつは、50周年を前に新たな挑戦として、
製造業での様々な学びを、
自然豊かな地元山梨の地に還元できる方法はないものかと模索してきたこと。


そしてもうひとつは、父が病に倒れ、
食や医療という分野について真剣に考えた時、
サフランの存在と近年新たにわかった
脳の病、皮膚病、心臓病などへの薬効を知ったことです。


すぐに球根を取り寄せ、右往左往しながらの農業への挑戦が始まりました。

文献をあたったことはもちろんですが、
山梨県農政部にご協力を依頼したり、
生産高日本一の大分県竹田市のJAや生産組合長様にご指導をいただいたり、
サフラン研究の第一人者 長崎国際大学薬学部 正山征洋先生にお話を伺ったりと、
とにかく出向き、想いをぶつけた結果、
多くの方々のご協力のもと大量生産に踏み切ることができました。


今後は、10年かけて世界有数の生産拠点になるべく計画をしており、
山梨に適した「みんなを幸せにできる」産業の創造として、多くの雇用の確保を、
これまで培った改善と工夫の手法で、効率的に確立したいと思っております。


生産面では、山梨独自方式での生産量確保、有機JAS認定、
ISO3632国際認証の品質基準最高レベル認定などを目標に、
より安心安全で高品質なサフランをお届けできるよう邁進して参ります。


また、レシピ開発やイベント出展など、
サフランをより身近なものにしていただけるような
情報発信も積極的に行いたいと思っております。


0.01gのサフランから10tの鉄まで、
単位を軽やかに飛び超えて、
もの作りの楽しさ、厳しさに真摯に向かい合って行きたいと考えています。



                         キツネファーム代表 峰岸一郎